目標とアクションの一貫性を管理する

このような講師希望者、現役講師にお勧めの記事です。

来る仕事をこなしているだけで一貫性がない…
目先で手一杯で、中期的なことなんか考える時間なんてない…
たいして重要でないのに緊急の仕事に振り回されている…
専門外のニーズでもとりあえず受けてしまう…
事業計画やアクションプランなんて考えたことがない…

プロ講師で成功する「5」サイクル の司令塔

インテグレーションは統合という意味です。つまり、他のすべてのアクションに一貫性持たせるための重要な役割です。

なぜ講師ビジネスは一貫性が大切なのか

インテグレーションの目的

講師としての戦略に一貫性を持たせ成長を仕組化する

インテグレーション によって期待する成果

  • ブレない軸を持つことが出来る
  • 戦略の一貫性を常に改善しブラッシュアップできる
  • 長期的に活躍するための「成長目標」が明確になる

自ら戦略ストーリーの監視役となる

「あたりまえ」のことが出来ていない

「一貫性なんてあたりまえ」という反論が出ることがあります。
残念ながら、この「あたりまえ」が難しいのです。苦戦する多くの講師が戦略が一貫性あるストーリーになっていません。ターゲットを上場企業の人材開発部門なのにSNSでの個人ブランド構築だったり、商工会をターゲットにしているのに大企業向けのコンテンツを揃えてたりします。

「サイクル」である意義

このメゾットは「ポイント」ではなく「フロー」でも「ステップ」でもありません。「サイクル」なのです。ここはこだわる部分です。
サイクルと言っても同じところをグルグル回っているのではありません。螺旋階段のように回りながら上昇していくのです。

各項目の相関図

なぜ木こりは刃を研がないのか… 

森の中で木を、一所懸命にノコギリをひいているきこりに出会ったとしよう。

「何をしているんですか」とあなたは訊く。

すると「見れば分かるだろう」と、無愛想な返事が返ってくる。「この木を倒そうとしているんだ」

「すごく疲れているようですが……。いつからやっているんですか」
あなたは大声で尋ねる。

「かれこれもう五時間だ。くたくたさ。大変な作業だよ」

「それじゃ、少し休んで、ついでにそのノコギリの刃を研いだらどうですか。そうすれば仕事がもっと早く片づくと思いますけど」あなたはアドバイスをする。

「刃を研いでいる暇なんてないさ。切るだけで精いっぱいだ」と強く言い返す。

『七つの習慣』スティーブン・R・コヴィー著より

いったん休んででも刃を研いだ方が生産性は上がることは明白です。しかし木こりはそれをしません。この話は我々も同じではないかという問題提起です。ついつい日々の忙しさから目標の進捗確認やアクションプランの見直しが怠りがちになります。
「7サイクル」では「インテグレーション」を重要な“刃を研ぐ“業務として組み込んでおります。一度立ち止まって刃を見てください。ガタガタになっていませんか…

 第二領域を強制的に組み込む

「七つの習慣」の『時間管理のマトリクス』の第二領域を強制的に業務に組み込むのです。

『七つの習慣』スティーブン・R・コヴィー著より   *中身はアレンジ

「断る勇気」と「機会とする決意」

「断る勇気」もインテグレーションの役割にする

講演・研修には多様なニーズがあり、さらに日々新たな学習テーマが出てきます。時には主催者の勘違いでピント外れの依頼が来ることもあります。そんな時、あなたならどうしますか?以前から何度も依頼をくれている主催者やエージェントから相談されたら自分にスキルがなくても学習して対応しようと考える方が多いでしょう。
しかし、そこにリスクがあります。付け焼刃でインプットした知識で人に教えられるほど講演・研修は甘くありません。結果「今回の研修なんか内容浅かったな…」という評価を受けると、いままで好評だった専門テーマにも傷がつきます。エージェントも不評の報告は重要視しますので今後の仕事にも大きく影響するでしょう。
だからこそ、自分の講師としての軸をしっかり固めて、時には勇気をもってお断りすることも必要なのです。

「機会とする決意」もインテグレーションの基準

ただし、同様の相談が続く場合は、そのテーマと自身の経験、知識に何らかのシンクロ性があるのかもしれません。インテグレーションの意識を持ちながら自分の新たなテーマに出来ないかを模索しましょう。前述と相反するように感じるかもしれませんが、一夜漬けで対応するか、将来の軸のひとつになるかもと考え取り組むかの違いです。

ドラッカーは「イノベーションのための7つの機会」の一番に「予期せぬこと」の必然性を述べています。
「やっつけ仕事」なのか「予期せぬ機会」なのかを考えましょう。

成長目標を立てる

長く愛される講師 消えていく講師

これまで数多くの講師とともに仕事をしてきましたが、仕事の入り方には以下のようなパターンがありました。
1.一時期ブレイクしたが徐々に機会は減少していく
2.大きなブレイクはしないが継続的に依頼は増えて長期的に活躍している
いろんな価値観がありますが、当サイトでは「長期的に活躍」を是とする立場で記事を書いていきます。

1.人気講師だったが減少傾向2.継続的に依頼が増えてくる
自己投資自己啓発には無頓着
研修講演料は100%利益
研修講演料の一定割合は将来投資としてインプット費用とする
内容更新現在の内容がウケてるんだから一切変えない定期的に新しいコンテンツをテスト
しながら入れていく
外部意見諫言に耳を貸さない
不評は聞き手のレベルの問題
真摯に受け取り改善する
情報発信自分の言いたいことを言う顧客が役立つ情報をアップする
態度仕事が多いことから横柄になりがち常に感謝の姿勢を失わない

自己成長目標を設定する

「自己成長目標」をシートにしましょう。
【プロ講師.com】コンサルティングのクライアントになっていただいた方には下記シートをベースに毎月進捗を共有していきます。

 目標項目
高めたい知識・技術・マインド
ゴール設定
ありたい状態を明確に描く
現状把握
ゴールとのギャップを確認
選択肢の創造
複数のアクションプランを検討
動機の明確化
成長後に得られるベネフィット
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3     
4     
5     

インテグレーションのまとめ

この項目は重要なタクスを管理するために設けておりますが、決して「おまけ」ではありません。他の項目を意味あるものにするための、ある意味では最重要のタスクです。

講師として一貫性を意識することで他のタスクが生きてくる
自らがマネジャーでありプレーヤーでもある
時には仕事を断ってでもインプットを優先する
自身の「第二領域」の仕事を定義しよう
3年後の「理想の状態」にむかいやるべきことを目標設定しよう

常に5サイクルをまわして、自身の講師ビジネスが一貫性があるか再確認してください。
違和感があれば、サイクルを再度回して一貫性を担保しましょう。それを習慣化することが大切です。