渡り鳥に学ぶリーダーシップ

今回もかつて連載していたコラムを紹介させていただきます。
このコラムは拙著「プロ講師が使っている朝礼・スピーチの『つかみ』話材」を大幅に加筆して書下ろし寄稿です。

今回は「渡り鳥のV字飛行」の話ですが、実は先頭はローテーションしてるそうです。
われわれのビジネスシーン、家族に活かせる話です。

 PDF版

64号『道経塾』「生きものがたり」

 原稿版

V字飛行する渡り鳥の話

 渡り鳥が集団でV字になって飛んでいるところをよく見かけます。

 この風景は雄大で実に美しいものです。しかし、なぜあのような編隊を組んでいるのでしょう。

 実は、V字になることで斜め前の鳥の羽から翼端渦という気流ができ、後続の鳥たちは斜め後ろでその気流に乗って楽に飛ぶことができ、これにより、一日に百キロを超える旅ができます。これは単独での飛行よりもはるかに長い距離になるのです。つまり、長く厳しい旅を最小限のエネルギーで飛ぶ工夫として生まれたのが「V字編隊」なのです。

 私たちのビジネスのチームにおいても、全体にいい流れが伝わっていく編隊をつくらなくてはいけません。

 単独で動くよりも生産性が落ちるのであれば組織をつくる意味がありません。チームで動くことによって相乗効果を最大限に発揮させ、個々での限界を超えるパフォーマンスを出さなくてはいけません。だからこそ、チーム内に翼端渦を発生させるのです。組織にプラスの空気の渦が起きればモチベーションはアップしコミュニケーションも良くなります。

まずは、活気のある元気な声かけの習慣化です。渡り鳥だって飛行中にガァーガァー鳴いてチームで鼓舞しあっているように見えます。単純なようでとても大切なことではないでしょうか。

もちろん気持ちの面だけではなく、部下や後輩に上昇気流を伝えていく仕組みも構築しましょう。渡り鳥が斜め後ろの鳥に気流を送るように、それぞれが仲間の仕事がスムーズにまわることを意識し支援するのです。そして必ずその行為を評価することを明言し、実行しましょう。それにより自分の仕事だけではなく、チームに貢献する意識が高まります。この辺りも、当たり前でありながら実際はなかなかできていないのではないでしょうか。

大切なのは、メンバー全員が他の人の仕事や立場に心を配りサポートしあうことによって結果的に個人の負担も減っていき、渡り鳥のようにそれぞれが一人で飛ぶよりもはるかに楽になることです。メンバーの協力意識を高めるには、そのことを十分理解してもらう必要があります。単に協力を強要するだけでは成果は上がらないことをリーダーは認識しなくてはいけません。

最後に重要なことは、渡り鳥は決まったリーダーが常に先頭を飛んでいるわけではないということです。実際、先頭の鳥は翼端渦に乗れないので大きな負担がかかります。先頭が疲れてしまえば速度は低下しチームとして良い飛行ができなくなるのは当然でしょう。そのため、先頭は時折交代して、それまで先頭だった鳥は楽な位置に移っているそうです。

これも、組織と同じで、リーダーが過度の負担を抱えて迷走してはチーム全体が不安定になります。プロジェクトごとに経験や専門性を持つものが先頭を飛び、後続にいい気流を送るほうが良いでしょう。

常に先頭に立ち、強い風を受けるからメンバーが信頼してついて来るとは限りません。その時々で先頭を走らせるメンバーを選択し、信じて任せること。つまり、編隊全体をコーディネートすることがリーダーの重要な役割なのです。

渡り鳥の「V字飛行」こそ、チームビルディングの神髄ではないでしょうか。 まさにV字は「VICTORY(勝利)」のキーワードです

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