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「ファミリーキャリア」を考える vol 2

キャリアのフレームワーク「キャリアの3つの輪」

キャリアコンサルタントの中嶌ゆみです。

「ファミリーキャリア」を考えていく前に、まずは今の自分のキャリアを可視化することが最初のステップとなります。キャリアデザインをする上で、よく企業研修の中でも取り入れている「キャリアの3つの輪」で可視化してみます。

Will(=やりたいこと)/Can(=できること)/Must(=やるべきこと)という3つの視点に分けてまずは自分自身を考えてみます。

Will(=やりたいこと)「自分は何をやりたいのか?」「何を大切にしたいのか」「価値観」

Can(=できること)「自分にはどのようなスキルがあるか?」「どんな強みがあるのか」

Must(=やるべきこと)「会社や家庭からの期待・要望にどう応えるか?」「時間と場所の制約条件は何か?」

これら3つを明確に文字に起こすことで、キャリアの現状と進路をはっきり考えることができます。 また自分自身と向き合う機会を作ることで、自分のやりがいを言語化することにつながり、組織に対するエンゲージメントも高まる効果があります。

人生で大切にしたいものを明確化する

 次に「ファミリーキャリア」共働き夫婦の人生を充実するために「家族としてのキャリア」計画が必要であるという視点からこの「キャリアの3つの輪」を考えてみましょう。

おそらく結婚する前は、お互いのWILL(やりたいこと・大切なこと・価値観)について話をしたり、一致していると感じるからこそパートナーや家族になったのではないかと思います。

しかし、時間が経つと、改めてこの「WILL」について話す機会が少なくなります。お互いが何を大切にしているのか、変わっていく価値観を対話を通して確認する機会を意図的にもつことが必要になります。

「ファミリーキャリア」を一つのプロジェクトとしてとらえたときに、この「何をやりたいのか大切にしているのか」ということが、メンバー同士お互いに分かっていないまま進むことの危うさが分かって頂けると思います。

人生の価値観をパートナーや家族で共有する

まずは、自分の人生におけるWILL(やりたいこと・大切なこと・価値観)を明確化した上で、次にやって欲しいのはそれをパートナーや家族を共有することです。少しハードルが高いのですが、ご夫婦やパートナー同士でこの人生における価値観を明確化するワークを一緒にやってみるのもお薦めです。

すると分かっていたようで分かっていなかったお互いの価値観を共有することで、相互理解に繋がります。パートナーや家族が何を大切にしているのがお互いに分かることで、パートナーシップも深まり、ファミリーキャリアを考える上での大切な土台になります。

年末年始に少しまとまった時間があるときに、お互いのWILL(やりたいこと・大切なこと・価値観)をぜひ確認する機会に活用してみてください。2023年、新たにパートナー・家族としてお互いを尊重しながらキャリアを応援しあえるスタートがきれるきっかけになります。

この記事を書いた人
中嶌ゆみ

大手人材紹介会社に新卒で入社し33歳で管理職。社長直轄の組織で、組織活性化の仕事で女将をしたのち、再就職支援会社に出向。37歳で当時最年少の女性キャリアカウンセラーとなる。その後、独立し法人向けのキャリア研修講師や就職支援のファシリテーター、キャリアカウンセリングに携わる。

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