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テレワーク環境におけるマネジメントの鍵は「タスクの見える化」

テレワークのメリットと課題

2020年以降、コロナ禍において、テレワークが急速に普及しました。テレワークのメリットは、感染対策のみならず、通勤時間が削減できるという点にあります。これにより、育児や介護との両立が実現できるなど、多様化していく働き方を支えるひとつの重要な手段として今後も大いに活用が期待されます。

しかしその一方で、テレワーク環境におけるマネジメントに課題を感じるという声も多く聞かれます。テレワーク環境では、部下の働く様子や顔色といった視覚的情報・漏れ聞こえる電話や同僚との会話の声といった聴覚的情報のレベルがリアルと比べて大幅に減少します。よほど意識しなければ、日々の接点も少なくなってしまいがちです。

また、日本労働組合総連合会が実施した『テレワークに関する調査2020』の調査結果によると、「テレワーク勤務において通常勤務よりも長時間労働になることがあった」と回答した人が半数を超えたとのデータもあります。上司の見えないところで労働時間が増加しているという事実も、テレワーク環境におけるマネジメントの課題のひとつと言えるでしょう。

「タスクの見える化」がマネジメントの鍵

「部下が今どんな状況にあるのか」テレワーク環境でも把握し、コミュニケーションを図ってマネジメントしていくためには、タスクの見える化が有効です。Outlook予定表やGoogleカレンダーといったツールを活用して、タスクを見える化することで、本人の時間管理能力が向上するだけではなく、マネジメントにも役立ちます。

パズル式時間管理術の研修では、Outlook予定表やGoogleカレンダーの時間軸上でタスクを見える化するコツをお伝えしています。

タスクの色情報で部下の状況を理解

タスクを見える化するコツのひとつが、色分けです。色情報というのは短時間での状況把握にとても有効です。とある飲食店では、外国人アルバイトの方もミスなくスピーディーにオペレーションできるよう、日本語表記の酒や調味料のボトルに色分けしたシールを貼って教えているという話を聞いたことがあります。

パズル式時間管理術における基本の色分けは下記のとおり。

色に縛りはありませんが、組織内で一定のルールに沿ってタスクの見える化が定着すると、上司が部下の予定表を見た時に、色情報によって部下がどんな状況にあるのかを簡便に理解し、適切なコミュニケーションをとることができます。

たとえば、部下の予定表の実績が、オレンジ:緊急で入った予定外のタスクで大半を占められていたら・・・トラブル対応で通常業務に支障をきたしている・または残業過多になっていないか?また、そのトラブルの再発リスクは?そもそも業務設計上の課題がないか?といったことに気をつけて、部下にヒアリングしたりフォローしたりする必要があるでしょう。

水色:人との約束(会議・商談など)が多過ぎる場合も注意すべきです。1週間のほとんど社内会議で占められていたら、本来必要な作業時間がとれず、会議とその準備に追われ続ける悪循環になっている恐れがあります。そういった時は、会議の回数や時間の設定が適切か、漫然と続いているが特にアウトプットが見出せない不要な定例会議がないか、といったことを組織として見直す必要があるでしょう。(会議について、私は出席者全員が会議時間中ずっと前のめりになれる『濃密会議』を推奨しています)

黄色:自分との約束(タスク)の時間をしっかりと確保していくことが大事になりますが、そこにおいても、早朝・深夜などにタスクを詰め込んでいないか?作業工数が大きく、効率化できそうなタスクはないか?といった視点で見ていくことで、部下の課題に気がつき、必要なアドバイスをしたり、もしくは組織課題の発見にもつながるかもしれません。

このように、パズル式時間管理術は本人の時間管理能力向上のみならず、特にテレワークやフレックス勤務など、働き方が多様化する今、マネジメントに必要な情報をリアルに代替して取得できる新たなコミュニケーションツールとして活用することができます。ご興味をお持ちいただけた方は、ぜひお問い合わせください。

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