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売れている講師は「売る理由」でなく「買う理由」を見える化する

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あなたに講演・研修を依頼する理由はなんですか?

「なぜこの市場を選択したのですか?」

そう聞かれてはっきりと回答できますか……

「市場規模が大きい」「単価が高い」・・・
「それは『売る理由』ですよね。顧客の『買う理由』ですよ」。
このパターンの回答が多いんですよ。

そこで顧客視点で自分の価値を明確にするためのフレームとして使うのが「バリュープロポジション」です。

バリュープロポジションとは、企業が顧客に提供する価値や利益を明確にしたものです。具体的には、商品やサービスがどのように顧客の問題を解決し、他の競合製品とは異なる独自のメリットを持っているかを示します。効果的なバリュープロポジションは、ターゲット顧客のニーズや欲求を深く理解し、それに対して最適な解決策を提案することです。これにより、顧客はその商品やサービスを選ぶ理由を明確に認識し、企業との強固な関係を築くことができます。

あたりまえですが、講師も原則は「顧客視点」

もう少し「バリュープロポジション」をかみ砕いてお伝えすると…

STEP
ターゲット顧客が「求める価値」を列挙する

仮説でかまいませんので書き出しましょう。
ここでは、「A」「B」「C」「D」「E」とします。

STEP
あなたが「提供できる価値」を書き出す

あなたが対応できる事項を書き出します。
「D」「F」「G」「H」「I」とします。

ここで顧客ニーズにお応えできるのは「D」と「E」ということになります。
しかし、ここで終わりません。

STEP
競合が提供できる価値を書き出す

仮に「A」「D」「I」「J」「K」だったとしますと…

STEP
競合が提供できる価値を引きます

顧客が求める価値と、あなたが提供できる価値が一致した項目から、競合の提供価値を引きます。
すると残ったのが「D」となります。これがあなたの「バリュープロポジション」

さらに平たく言えば「顧客があなたから買う理由」です。

ドラッカーの言葉

自分がこの価値で売れていると考えていることが、違っているケースがあります。

“企業が売っていると考えるものを顧客が買っているは稀である”

ピーター・ドラッカー
『創造する経営者』『プロフェッショナルの条件』より

例えば、営業研修講師のYさんは、自分では営業ノウハウとトーク力が強みだと思っていたのに、親しい人事担当者に聞くと「ワークの場まわし」がダントツでうまいと言われました。そこで、Yさんは「ワーク力を前面に出して『全員が積極的に参加するワーク』『ワークでの疑似体験で実践力が高まる』を前面に出してリブランディングしました。

すると過去に取引のあった企業からも依頼が来ました。実は既存顧客の多くがそう思っていたのです。
いまでは、場まわしの達人として研修依頼が増加して、ご自身の研修でなくてもファシリテーション役として依頼が来るようになりました。

つまり自分視点でなく顧客視点で強みを定義することで、より仕事が好循環するということです。

バリュープロポジションを考えるフレームワーク

下記が顧客視点で価値を考えるための枠になります。(表現は多少アレンジしています)

人気講師は「顧客の求める価値」を意識している

それが上記の図の右側です。
簡単に言えば右側で「嬉しいことを増やす」「嫌なことを減らす」ことが提供価値になります。

再浮上するためにリブランディングしよう

このワークを通じて、いままで想定してきた「自分の強み」「選ばれる理由」と乖離が発生したら自分のブランディングを再構築する必要があります。
HPや紙媒体のプロフィール等でも、正しい「選ばれる理由」を記載しましょう。

「あなたに講演・研修を依頼する理由はなんですか?」まとめ

顧客は数ある講師の中からあなたを選択しなくてはいけない理由は何ですか?
ターゲット顧客が求めている価値と、あなたが提供しようとしている価値は一致していますか?
あなたを気に入ってくれている顧客に「なぜ私を選択していただけるのですか?」と聞きてみよう。

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