労働組合がこれからすべきキャリア設計の支援
ファミリーキャリアの支援で労働組合へのエンゲージメントを高める
なぜ今、ファミリーキャリアなのか?
近年、「ファミリーキャリア」という概念が注目を集めています。これは、個々のキャリア形成を家族全体で考え、相互支援していくという考え方です。単に自分個人のキャリアだけでなく、家族という単位で人生設計を検討することで、より充実した生活を送ることを目指します。
労働組合としても、組合員とその家族まで見据えて支援していくことで存在感は高まります。かつては運動会などで家族が組合と交わることがありましたが、昨今はほとんどなくなっているのではないでしょうか。
ファミリーキャリア研修を家族で受講してもらうことで組合へのエンゲージメントも向上するでしょう。
家族の理解と支援がキャリアの基盤を強化する
キャリアには一時的に努力が求められ、時には負担もかかります。目標やプロセスを理解していれば、困難な場面でも協力できる土壌ができます。 家族からの支援や理解は、キャリアに対するモチベーションや奮闘を大いに高めます。
ファミリーキャリアが注目される背景
AIやデジタル化の進展により、求められるスキルが急速に変化しています。
生涯学習が不可欠となる中、家族の協力は不可欠です。
女性の社会進出が進む一方で、仕事と家庭の両立に悩む女性は少なくありません。家族全体でキャリアを考え、サポートすることで、女性の活躍を促進します。
ワークライフバランスの重要性が認識され、労働時間や働き方が多様化しています。余暇時間をどのように過ごすか、家族で話し合い、共通の目標に向かって進むことが求められています。
団塊世代が後期高齢者になり介護が必要となる高齢者が増加します。その時、家族でいかに介護を分担していくかも考えておかなくてはいけない課題です。
なぜ労働組合がファミリーキャリアに取り組むべきか
労働組合は、これまで賃金交渉や労働条件の改善など、従業員の経済的な側面を中心に活動してきました。しかし、現代社会は、従業員の多様なニーズに応えることが求められています。
しかし、昨今は「組合離れ」が叫ばれています。また家族にとって労働組合の活動はまったくわかりません。かつては運動会などで家族が組合と交わることがありましたが、昨今はほとんどなくなっているのではないでしょうか。あらためて組合員とその家族まで見据えて支援していくことで存在感は高まります。
労働組合がファミリーキャリアに取り組むことで、以下のメリットが期待できます。
組合が個人の生活や家族に関わることで、組合員はより一層組合に共感し、一体感を深めることができます。
キャリアに関する新しい知識やスキルを提供することで、組合員のキャリアアップを支援し、組織全体の活性化に貢献できます。
副業やリモートワークなど、働き方が多様化する中で、家族との時間を大切にしながら働くための支援を行うことで、組合員のニーズに応えることができます。
まとめ
ファミリーキャリアは、個人の幸福だけでなく、家族、労働組合組織、企業の活性化にもつながる重要なテーマです。労働組合がファミリーキャリアに取り組むことで、組合員のエンゲージメントを高め、より魅力的な組織へと変革することができます。