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人材育成・人材開発を企画する原則

人材育成・人材開発は「2W1H」で考える

人材育成・人材開発は主に「階層単位」「職種単位」で企画されます。階層は年次や役割特有の課題があり、最適のタイミングで導入することで成長機会を支援することができます。一方で職種は課題解決、目標達成のための定期的と突発的に企画されます。近年は人事主導の研修以外に事業部予算で企画する部門も増えています。

得たいゴールから逆算

研修をすることは目的ではありません。達成したい目標や解決したい課題があり、そこから逆算して「2W1H」(Who:誰に×What:何を×How:どのように)で考えましょう。以下は組み合わせを考える上での簡単な分解を記述しました。この分け方に限るわけではありませんのでひとつの参考としてください。

階層別

経営幹部役割的に社内研修より視野を広げるために外部セミナーに参加することを推奨します。ただし、学んだことを自己完結や部下に丸投げしてしまっては全社の成果になりません。率先垂範が期待されます。
管理職「新任管理職研修」以降、就任後も多様な研修機会がある階層。管理職の能力アップが組織全体にインパクトを与えると考えられている。実際は研修否定派が多く、部下の研修参加にもいい顔をしない人が多い。
シニア役職定年と役職経験なしに分解される。自らは研修の対象外を思いがち。
この世代にもうひと頑張りしてもらうことが全世代、管理職から経営層まで好影響を与える。
女性「女性活躍推進」の意向で研修が集中しているが、実際はキャリア志向はそんなに多くない。今後も管理職の女性比率を上げる目的で人材開発の重点ターゲットとなる。
中堅管理職の手前でリーダーシップの発揮するする世代。マネジメント力を高めるかプレイヤーとして第一線に立つか自身の方向性を考える時期。人材開発の対象にならない傾向だが本来、この世代にこそ能力を最大限に発揮させるべき。
若手新入社員の教育担当としてロールモデルになる世代。リーダーシップを伸ばしたい年次になる。
気が緩む年次でもあることから人材開発の導入によってリーダーシップが期待できる。
新入社員全社の方針、社内ルールの原則に沿って、ビジネスパーソンとしてのスキルとマインドを高める。業務遂行能力を高めるためにOJT、OFF-JTの両輪で支援する。
内定者早期戦力となるためにビジネスパーソンとしての最低限のスキルの自己学習を促し支援する。

職種別

営業部門営業強化研修、モチベーション研修から、キックオフ大会での講演など、他部門よりも積極的に人材開発をしますが短期志向が多い印象です。【人材開発NET】では営業部門には中長期を見据えて「研修内製化」を推奨しています。
店頭販売部門CS、顧客満足、ホスピタリティ、クレーム対応など業務に直結する研修が中心です。営業とは別枠で「研修内製化」の成果が出やすい部門です。
製造部門安全衛生、品質管理など必須の研修および、技術会などの他社の開発事例からインスパイア受ける企画を求めている。「OJT」スキルの強化で技術継承を促進しましょう。
管理部門主に総務、経理、法務、人事などの間接業務となり単独の人材開発は少ない。
研究開発部門研究開発には「衛生関係(健康・運動・食事・メンタルヘルス)」などの支援が必要と言われています。

目的

目標達成
組織強化
課題解決
危機管理
職場環境改善
キックオフ
モチベーション向上
行動変容
方針周知徹底
レクリエーション

形態

講演
研修
ワークショップ
アクティブラーニング
アクションラーニング
ダイアローグ
ワールドカフェ
eラーニング
オンデマンドビデオ学習

テーマ

組織運営リーダーシップ、フォロワーシップ、チームビルディング、プロジェクトマネジメント、モチベーションマネジメント、生産性向上
危機管理コンプライアンス、BCP、クライシスマネジメント、バイトテロ、セキュリティ
管理課題ハラスメント、ラインケア、アンガーマネジメント、テレワーク管理、フィードバック、コーチング
働き方改革ワークライフバランス、イクボス、テレワーク
女性活躍推進キャリアデザイン、意識改革、アンコンシャスバイアス
社会活動SDGs、ESG,、CSR、GX
衛生管理健康経営、メタボリック防止、メンタルヘルス、感染症予防、熱中症対策
雇用課題高齢者活用、外国人活用、障がい者雇用
人材活用ダイバーシティ&インクルージョン、グローバル人材、イノベーション人材、ICT人材、LGBTQ
営業販売マーケティング、営業、接遇、顧客満足、ホスピタリティ、クレーム対応、カスハラ対策
製造部門MOT(技術経営)、安全管理、リスクアセスメント、危険予知訓練(KYT)、転倒防止、エイジフレンドリー、5S
ビジネス基礎ビジネスマナー、ビジネスメール、話し方、セルフマネジメント、タイムマネジメント、ファシリテーション
マインド意識改革、モチベーション
対人スキルコミュニケーション、アサーション、プレゼンテーション、ネゴシエーション
論理思考ロジカルシンキング、クリティカルシンキング、ラテラルシンキング
ICTAI、DX、ビッグデータ、WEBマーケティング、SNS活用
人材育成部下育成、OJT、人事考課、内製化推進

いま一番研修が必要な組み合わせは!

この世代に研修は不要という決めつけを捨てて、今自社の課題は何か、それを解決する方法として人材開発をするとしたら、どの階層に何をどのうように設計すべきか逆算で考えよう。

この記事を書いた人

講演・研修・セミナー業界30年延7000件を超える企画に携わったプランナー。多種多様の市場、テーマの企画を通してきた。2021年プロ講師ドットコム開設。著書に「プロ講師になる方法(PHP研究所)」等。

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